オーディオガジェットの裏技Vol.3

今回は、オーディオガジェットを裏技的に使うとこんなに便利、というガジェット紹介の第3弾。
でも、今回は裏技ではなく王道の使い方なんですよね。

そのガジェットとは、Googleから発売されている「ぬれ煎餅」、もといChromecast Audio / クロームキャストオーディオ』


 

この『Chromecast Audio / クロームキャストオーディオ』は何をするモノかというと、第1弾で紹介したCONX同様のトランスミッターで、Bluetoothスピーカーをスマホと同じWi-Fi環境下で繋ぐと、Wi-Fiスピーカーに変えてしまうというモノ。

それに、この「ぬれ煎餅」のようなガジェット、こう見えても既存のWi-Fi規格2.4GHzと、5GHzの両方をカバーするという優等生ぶり。

 

ここで素朴な疑問として、そもそもWi-FiBluetoothって何が違うの?と感じている方も多いので、少しその違いについて触れておきます。

Bluetoothは基本、出力デバイス(スマホなど)1台に対し、入力デバイス(スピーカーなど)1台というワイヤレス接続機能のことです。そして、ほとんどのBluetooth製品の接続距離はおおよそ10m程度ですが、設定がとても簡単で扱いやすいのが利点です。

反面、音質はCDの約1/ 10以下にまで劣化されてしまうのが欠点。

これに対してWi-Fiは、複数のデバイスを約10〜25m程度同時接続でき、音質はCDと同じで高音質。


ただし、Wi-Fi-の電波は弱いので壁や、ドアなどの障害物があると受信しにくくなるのと、初期設定が煩わしいということが欠点。

それぞれいいところと悪いところがありますが、音質だけでいえばWi-Fiが圧勝です。

 

それでは、同じトランスミッターのCONXと比較してみましょう。

 

まず大きな違いは、接続できるデバイスの数です。


Chromcast Audio』は、ご覧の通り3.5mmステレオミニプラグがひとつだけなので、『Chromcast Audio1ケに対して3.5mmステレオミニプラグ端子付きスピーカー1台しか接続できません。(
RCA端子スピーカーの場合は、3.5mmステレオミニプラグへの変換プラグが別途必要となります)


3.5mmステレオミニプラグ端子



電源入力端子

 


付属コード

 

これに比べCONXは、3.5mmステレオミニプラグの入出力端子がひとつずつと、光入力端子があり、テレビやCDプレーヤーなどのスマホ以外の再生デバイスを、Wi-Fiネットワークに接続可能でしたよね。

 

 

 

 

 

その他『Chromecast Audio / クロームキャスト・オーディオ』ならではの点として、電源がUSBコネクトなので、接続するスピーカーにUSB端子があれば、そのスピーカーから電源を取ることができます。

 

だから、ポータブルスピーカーを持ち運んで気軽に利用する際などに、電源を気にする必要がないというのは嬉しいです。

その上、こんなに小さくてハイレゾ対応ですので、96KHz/24bitまでの高音質再生が可能なのです。
ただし、出力側のスピーカーがハイレゾ対応でなければなりません。

 

 

それでは具体的に、どのような使い方をするのか?を説明します。

Chromecast Audio / クロームキャストオーディオ』の利用想定は、パーソナルのBluetoothスピーカーを単にWi-Fi接続するだけでなく、多数のBluetoothスピーカーをWi-Fiネットワーク化するということ。

これは、今後オーディオの進化の過程で「マルチルーム」という概念が切っても切り離せなくなってきます。この「マルチルーム」という概念、複数の部屋にあるスピーカーをWi-Fiネットワークで繋いでスマホで一元管理してしまうというもの。

当然、今後発表されていく各メーカーのスピーカーは、この方向に舵を切っているので、いずれほとんどのスピーカーがWi-Fi対応となります。

しかし、愛着があったり、まだ使えて替えるのがもったいない、BluetoothスピーカーをWi-Fiネットワークに加えるためには、トランスミッターが必要なのです。

そこでGoogleは、それらのBluetoothスピーカーをWi-Fi化するのは元より、最新のWi-FiスピーカーやGoogle HomeのようなAIスピーカーなどと一緒にネットワークをグループ化して、さらに便利な活用方法を想定しているのです。

そのための布石が『Chromecast Audio / クロームキャスト・オーディオ』というわけです。

そうなってくれると、ちょっと楽しみですよね。

 

そんな便利なガジェットも、正直ちょっと見栄えが気になるのと、各スピーカーに1ケ必要なのが、コスト的にもどうかな?と感じてしまうところもあります。

でも、手っ取り早くお手持ちのスピーカーを最新のWi-Fiスピーカーに変えれるのと、Googleのアプリでコントロールできて、しかもプリインストールされている音楽ストリーミングサービス「Spotify」や「Google Play Music」「AWA」などが直ぐにそのまま利用できたり、スマホやPC内のローカルの音源をWi-Fiの高音質で聴けるのも嬉しいです。

 

ちょっとここでGoogleのサービスにも触れておきましょう。

「Google Play Music」って利用されていますか。

日頃Androidのスマホを使用されている方にはお馴染みだと思いますが、iPhoneユーザーの私には馴染みがありません。

このGoogle Play Musicという音楽ストリーミングサービスは、定額制の有料利用とは別に無料利用(期間限定)ができます。

まず嬉しいのは、無料会員でもなんと最大で50,000曲をクラウドにアップロードできる機能を使えるということ。このサービスはSpotifyのように楽曲をそのままストリーミング再生で聴くのとは違って、好きな楽曲を一旦Googleのクラウドへアップロードしておいて、それを好きな時にWi-Fi機能を利用してストリーミング再生で聴くというモノ。

ただ、90日間の使用利用期間が制限されることと、事前にクラウドにアップロードするという手間があるのですが、この手間はいいとしても、せっかく選曲数がAppleやAmazonにもない数なのに期間限定にするとか、その申し込み設定が面倒なのは如何なものかと。

Googleは、サーバーによるビッグデータ活用の先進的ビジネスモデルの先駆者ですから、もっとスマートなサービスをしてほしいものです。例えばGoogleのネットワーク網で年間いくら以上買い物したら、ストリーミングサービスはタダとか。その点はAmazonはスマートで潔いですね。

 

と脱線してしまいましたが、この『Chromecast Audio / クロームキャストオーディオ』ガジェット、普段スマホでストリーミングを楽しんでいて、Bluetoothスピーカーをお持ちの方にドンピシャなガジェットです。

このガジェット、ハイレゾにも対応していますが、私の場合ハイレゾには懐疑的なところもあるのでそこはあまり期待していませんが、スピーカーでCD音質での音楽を聴くことができるのは単純に嬉しいですよね。

お値段は、¥4,980(税別)

わざわざ新しいWi-Fiスピーカーを買い替える必要もないので、とてもコストコンシャスなオススメのオーディオガジェットと断言できます。

ただ残念ながら、「モノとオト」ではお取り扱いはしていませんので、ご興味のある方はGoogleのChromecast Audio / クロームキャストオーディオ』HPにリンクを貼っておきますのでご覧になってみてください。

※2021年9月現在すでに生産終了となっています。 

  

ぶん / Noboru