Marshall STANMORE2 / マーシャル スタンモア2 Bluetooth のレビュー
中学時代に友達と組んだパンクバンドをきっかけに、その後ハードロック、フュージョン、ヘビメタなどのギターソロのコピーに明け暮れていた頃、マーシャルアンプのスタックはとても高価で、学生がおいそれと手を出せる代物ではありませんでした。
だから、スタジオやラブハウスで借りモノのマーシャルを鳴らすのがメチャメチャ嬉しかったのを覚えています。
そんな私にとっても特別なブランドであるマーシャルが、世の中に初めてリリースしたBluetoothスピーカーが「STANMORE / スタンモア」で、今回新しくしく生まれ変わった据置型スピーカー3兄弟の次男坊にあたります。
そのスタンモアの第2世代モデルとして登場した「STANMORE2 / スタンモア2」をしばらく使ってみたのでレビューしたいと思います。
仕 様
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パワーアンプ:(合計80W)
- ウーファー用 50W x1 /クラスDアンプ
- トゥイーター用 15W x2 /クラスDアンプ
- マルチペアリング、マルチホスト機能対応(同時に2台まで接続可能)
- 専用アプリ:「Marshall Bluetooth」を使用し、5バンドの音域のイコライジングやLEDライトの強弱などの調節が可能。
- イコライジング機能:ロックやジャズなどのジャンルが8種類プリセット。
- バスレフ方式
- 最大音圧レベル: 101 dB @ 1 m
- 周波数範囲: 50~20,000 Hz
- サウンドコントロール:インタラクション・ノブで低音・高音・ボリュームの調整が可能(LED表示)
- 出 力:ステレオ
- ワイヤレス規格: Qualcomm aptX搭載のBluetooth 5.0搭載(最台10mの範囲でワイヤレス接続可能)
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有線接続:
- 3.5mm AUX(ステレオミニ)
- RCA入力
- 電 源: 100 - 240 V(50 - 60のHz)
- 寸 法: 350 x 195 x 185 mm
- 重 量: 4.65Kg
- 付属品:電源ケーブル、取扱説明書、保証書
デサイン
Marshall Stanmore 2 Bluetoothスピーカーの外観は、同時期にリニューアルした他の2つのモデル、「ACTON2」や「WOBURN2」と基本的には同じデザインです。
これは前モデル時も同様でした。
カラーもブラックとホワイトの2色展開です。
ただ、ホワイトに関しては全モデルのクリームに比べ、より明るいオフホワイトに変更されました。
マーシャルといえばブラックをイメージしがちですが、このホワイトカラーはインテリアとして考えると、ウッドととても相性が良くカッコいいのでオススメです。
今回のモデルチェンジで纏った新たなデザインは、マーシャルらしさはそのままに、落ち着きと高級感を増したように感じて個人的には好きですね。
そして、丈夫で強固な筐体の品質はさすがマーシャルで、素材感も一切妥協することのないアンプそのものの作りのため、4.65Kgという重量を誇ります。
同タイプのBluetoothスピーカーと比べると明らかに重いです。
ただし、その重さは音質に確実に良い作用をもたらしていて、据え置きタイプの場合はむしろ歓迎ですね。
まず外観で大きく目を引くのがスピーカー前面のフレット・クロスと、スクリプト・ロゴ。
このフレット・クロスは、マーシャルアンプと同じ素材ですが、他のモデルと同様に、前モデルがFRET00029/30 ブラック/グレーのまだら模様で黄色みがかったったカラーに対し、今回はFRET00012 ブラック/クリームのソルト・アンド・ペッパーで青みがかったカラーに変更されました。
また、マーシャルの十八番のスクリプト・ロゴは、今モデルではブロンズ色となり、しかもスクエアにカットされたシャープなロゴに変更されています。
そして、グリル最下部の真鍮プレートには「EAST 1962」とマーシャル創設期がエッチングで刻まれていて、ビンテージ感が漂ってます。
このように歴史を刻んでも画になるMID-F iオーディオってそうそうないですよね。
本体TOPにはダイヤモンドカットされた真鍮のスイッチノブと、3.5mmステレオプラグ用AUX入力ポート、Bluetoothスイッチにボリューム、トレブル、ヘースといったマーシャルアンプと同じ物理ツマミが配置されていて、そのツマミのインジケーターのLEDライトが妙にデジタルっぽいです。
ただ、どれも説明書無しで直感的に操作できるのがいいですね。
しかもそれらの動作が滑らかで、ツマミを回すとヌメッとした感じが伝わってきて、正にマーシャルアンプのフィーリングそのままなんです。
背面には、バスレフ方式による大きなウーファーポートがあり、マーシャルらしい下っ腹に効く迫力の低音が放出されます。
姉妹機のACTON2にはないRCA入力があるので、CDプレーヤーやレコードプレーヤー、TVなどに接続可能です。
その他、電源および本体の不具合などの症状チェック用のサービスポートが設置されています。
底部には4.65Kgの筐体をしっかりと支えるため、4つの厚手のゴム足がインシュレーターの役目を担っています。
実はMID-FIオーディオ・スピーカーで、ここまでしっかりしたインシュレーターが付いている機種は珍しいです。
地味なんだけど大事なポイントですから。
こうして改めてスタンモア2のデザインを見たときに、やっぱりどこから見ても紛れもなくマーシャルなんですが、散りばめられた近未来的な印象がどこかマーシャルのこれからを予感させますね。
音 質
どんなにデザインが優れていても、スピーカーである以上、音が良くなくては意味がありませんよね。
マーシャルは、優れたミュージャンたちから音質とパワーを絶対的に信頼されたアンプメーカーですから、当然プロやハイアマチュアなど、音へのこだわりが強い方達が何を望んでいるのかを知っています。
そのため、スタンモア2も前モデルに更なるチューンアップを加え、特に中高音域はとても解像度が高く、鮮明に再生するのに対し、低域がちゃんと着いてくるところなど、レスポンスが早いスピーカーに仕上がっています。
ドライバーユニット後面から発生する低音の位相を反転させて増幅し、背面ダクトから放出するバスレフ方式なので、このエンクロージャーの体積による奥行きのある低音が、このスピーカーの魅力なのは間違いありません。
まとめ
また、このスタンモアのサイズが実は絶妙で、音量や音質的には一般家庭では十分すぎるパワーがあるにも関わらず、インテリアとしても邪魔しすぎない程々の存在感が個人的にはマーシャルスピーカーの中で最もバランスのとれたモデルだと思います。
このスピーカーがあれば、視聴に於いてはほぼどのような住空間もカバーできる柔軟性を持ち、尚且つインテリアとしても、他のスピーカーでは真似できないロックテイストを醸し出す唯一無二のスピーカーです。
それにMarshallアプリを使えば、プリインストールされている8つの音楽ジャンルの中からお好みのイコライジング・パターンを選ぶことで、簡単に最適なチューニングで視聴できるのがルーズな僕にはとっても便利。
ロックなあなたにオススメの鉄板ミドルスピーカー。
迷ったらコレです!
ぶん / Noboru