ぜひ聴いてほしい楽曲VO.1 「So You Wanna Be A Rock’n Roll Star」

『モノとオト』では今、皆さんにぜひ聴いて欲しい楽曲やアーティストについてご紹介していこうと思っています。

まずは、記念すべき企画第一弾にご紹介するのは「So You Wanna Be A Rock’n Roll Star」(TOM PETTY トム ペティー)です。

「要するにお前はロックスターになりたいんだろ?」 追悼 トム・ペティ

 

私がトム・ペティを初めて聴いたのは 1985年頃なので、当時は10歳で今思えば早熟だったなぁと思いますが、完全に6歳も離れた兄の影響でした。

その頃はちょうど深夜の民放で、上陸したての「MTV」や、小林克也さんがアメリカのDJの雰囲気で当時のUSAチャートを紹介する「BEST HIT USA」を観れた時代という影響もあって、学校から帰ると兄と二人でそれらの番組を録画したビデオを観るという毎日を過ごしていました。

なので音楽に関しては兄にかなり啓蒙され、今でも音楽に(間接的ではありますが)関われる仕事にいる点では兄に感謝するところです。

 

トム・ペティを音楽好きの方が語るのであれば初期の名作か、もしくはボブ・ディランのバックバンドを務め、のちに彼やジョージ・ハリソン、ロイ・オービソンらと組んだ覆面ドリーム・バンド、トラベリング・ウィルベリーズ以降の深みが増した中・後期の作品をあげる人が多いと思います。

 

ただ僕はそんな10代の多感な時期に聞いたこの曲を思い出します。



「So You Wanna Be A Rock’n Roll Star」(Pack Up the Plantation: Live! 収録)

 

恥ずかしながら、かなり後にこの曲は実は THE BYRDS のカバーであることを知るのですが、トムのヘロヘロとしてエモーショナルな歌声で唄うこのカバーバージョンが本当に好きでした。

だって歌詞を和訳すると「要するにお前はロックンロール・スターになりたいんだろ?」。

TVで観る海外のアーティストに憧れた幼少期にはビンビンくる曲のタイトルです。

 

要するにお前はロックンロール・スターになりたいんだろ?

とりあえずエレキ・ギターを手に入れろ

そしたら練習して弾き方を覚えるんだ

そして髪の毛をそれっぽく整えて

ズボンも細身のビタっとしたヤツをはけ

それですべてはOKだ

 

兄が持っていたCDやレコードの歌詞カードを見ては意味を知ろうと辞書を引いたのも良い思い出です。

安いエレキ・ギターは手に入れたものの、タイトなジーンズは似合わず、ロックスターにはなれもしなかったけれど。



その後もトム・ペティのいくつかの作品を聴き、大好きな曲は他にもあります。

ただ今回の彼の訃報を聞いた時、思い出したのはこの曲でした。

今もこのブログを書きながら Marshall のスピーカーで彼の曲を聴いています。フェンダーのテレキャスターの抜けの良いギターサウンドにもぴったりときます。

 

デイビット・ボウイが亡くなった時もそうですが、こういうことでまた聴き直してまた素晴らしさを知る。

すごく悲しいことですが、彼らが亡くなっても彼らの残した音楽は永遠です。

改めて偉大なアーティストの訃報に謹んで哀悼の意を表します。

 

ぶん/ Mitsuaki